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2013
05,01
17:17
アラバスタ小ネタ
CATEGORY[ペルビビ]
ペルビビって言うかアラバスタ日常
<パンケーキ>
アルバーナの白き宮殿、ここは兵士たちの食堂。明るい中庭の光がそのまま差し込み、朝から夕方までアラバスの全景が、そして夜には美しい月が楽しめる憩いの場所だ。
聞こえてくるのは兵士たちや女官たちのざわめき声、談笑、そして……
「何だと、もう一度言ってみろ!」
「何度でも言ってやる、このヒヨっ子が!」
「表へ出ろ駄犬!」
「望むところよ、今日こそその喉笛、食いちぎってくれるわ!」
ただならぬ殺気に怒号。週に一度はあることとは言え、今日のそれはなかなかにヒートアップしている。
声の主たちは、この国の守護神ハヤブサとジャッカル。
すでにおのおの半分獣化し、一方は翼を広げ今にも鋭い爪で飛び掛からんばかりに、一方は体をかがめ全身のバネをためて相手の喉笛を狙っている。
二人の間の緊張の糸が張り詰め、ぷつんと切れる寸前
「だめええええええ!!!!」
「ビビ様!??」
二人の間に、水色の髪の少女が泣きながら転がり込むように割って入り、
今にも相手に飛び掛かろうとしていた二人は、すんでの所で踏みとどまった。
「ふたりとも、けんかしちゃだめ!!!!わたしのおやつ、あげるからぁ!!!」
少女、王女ビビの手には、皿に乗った焼き立てのパンケーキ。
ふっくらとキツネ色に焼き上げられた二枚のそれは、甘酸っぱいベリーソースにミントの葉が3枚、たっぷりとかけられたメープルシロップがほどよくしみこんでいる、テラコッタさんご自慢のパンケーキだ。
「おやつ…あげるから……けんか、しないで……!」
ぎゅっと閉じた目からぽろぽろと涙をこぼし、しゃくりあげて泣くビビに、チャカとペルは顔を見合わせた。
「あ……はい、しかし、ビビ様の大事なおやつを我々が頂くわけには参りません」
「左様。これはビビ様が召し上がってください」
質素をよしとする王にしつけられた王女の、毎日のささやかな楽しみのおやつ。
それを投げ出してまで我々二人の喧嘩を止めようとなさったのか。
チャカとペルは、ぎゅっと胸をつかまれた気分だった。
「……もう、けんかしない?」
「はい」
「本当に?」
「はい」
ビビは満足そうに二人の顔を交互に眺め、にっこりと笑った。
「じゃあ、なかなおりに、このパンケーキを食べさせあいっこして!」
「はぁ?」
「ビビ様、それは……!」
食べさせ、あい、っこ……だと……?
チャカとペルは、一瞬チラリと互いの姿を見やり、「いやいやいや」と頭を振って拒否をする。
「……出来ない?」
「うっ……!!!!」
いまにも大きな声で泣き出しそうなビビの目には、大粒の涙が次々とあふれてくる。
「いただきます……」
すでに8等分に切られたそれに、ぷすりとフォークを刺すはチャカ。二人とも、これから甘いパンケーキを食すとは到底思えない、アラバスタの砂を口いっぱいに頬張ったような顔をしている。
「ほら、食えよ」
「ぐっ……屈辱だ……」
「ビビ様に聞こえるぞ、口開けろよ、ヒ ナ 鳥」
「何だと?」
ペルが腰の刀に手をかける。
「けんか?」
「え、いえいえ、そんなことは決して!」
「仲良しですよ、ご安心を!」
「じゃあ、もっとうれしそうに食べて!」
そもそも、甘いものがそれほど得意ではないペル。コーヒーは砂糖を入れずにそのまま、出されたおやつは大抵部下へ、ビビから「ひとくちあげるね!」と言われて口に押しこめられる菓子以外は滅多に甘いものなど口にしない。
それを知っていて、チャカはあえて先にフォークを取った。
「おいしい?ねぇ、ペルおいしい?」
「え、えぇ……」
もぐもぐ。
うっ……
無理もない。テラコッタさんが、ビビのために貴重な砂糖を多めに入れてくれた、子供好みの甘いパンケーキだ。じんわりとしみこんだメープルシロップが、ペルの舌と喉にまとわりつく。
逆にチャカは、さほど甘いものを苦手としていない。青ざめて口をおさえ、うつむいているペルをいいことに、そのまま自分でパンケーキにフォークをぶすり。ペルの手を取って、まるで食べさせあいっこしているかのようにひょいと一口、自分の口に放り込んだ。
「これでなかなおりね!」
「まったく、ビビ様の名裁きには恐れ入ります」
「もうけんかしないでね!」
「……はい……」
にこやかに腰を折り、ビビに頭を下げるチャカ。
青ざめて汗をかき、つとめて笑顔を作ろうとするものの口元しか笑えないペル。
ビビは満足そうに笑い、軽い足取りで食堂を後にした。
「まったく、情けないヤツだな」
そうつぶやいたチャカに反撃する力など、ペルには残っていなかった。
「どうしたの、二人とも?」
「はぁ、昔のことを思い出しておりました」
場所同じく、宮殿の食堂。午後の柔らかな光が、ビビの細い顎にくっきりとした影を作り出す。
ビビの目の前には、あの時と同じパンケーキ。
ふんわりと甘い香りが辺りを包む。
「あの時のペルの顔ったらありませんでした、ははは」
「チャカ貴様……」
ペルが刀にチャっと手をかける。
「あら、喧嘩?じゃあ、また食べさせ合いっこしてもらおうかしら?」
いたずらそうに笑うビビに、二人はそろって悲鳴のような声を上げた。
「ご勘弁を!!!」
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